利用研究

2017.01.18(水)

全球降水観測計画(GPM)全球合成降水マップ(GSMaP)プロダクト(バージョン04)のリリース開始について

JAXAは、全球降水観測計画(GPM)全球合成降水マップ(GSMaP)プロダクト(バージョン04)のリリースを開始しました。2017年1月17日以降から提供可能です。過去期間のデータについても並行して再処理を行っており、順次提供可能となる予定です。バージョン04プロダクトは地球観測衛星データ提供システムG-PortalならびにJAXA世界の雨分布速報から取得できます。

バージョン04から、GSMaPプロダクトで、降雪推定が可能となりました。図1は2015年1月平均値におけるGSMaPバージョン03(V03)でのGMIによる降水量とGSMaPバージョン04(V04)でのGMIによる降水量の比較を示しています。V03では、ユーラシア大陸およびアメリカ大陸上で降雪が検出できず、欠損値(灰色)が広がっています。一方、V04では、高緯度、特に、ユーラシア大陸およびアメリカ大陸上で、降雪推定に伴う降水量が増加していることがわかります。降雪が正しく把握されることにより、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の気候変動予測に用いられている気候モデルの高緯度の高精度な検証が可能となり、世界的な課題である地球温暖化対策への貢献が期待されます。さらに、高緯度では降雪やそれに伴う積雪は重要な水資源ですので、高緯度の水循環・水資源分布の研究への貢献が期待されます。

GSMaP V04(アルゴリズムバージョン7)の主要な変更点については、EORCホームページに掲載されている、GPM/GSMaPプロダクトバージョン04(アルゴリズムバージョン7)リリースノートをご参照ください。

2015年1月平均値におけるGSMaP V03でのGMIによる降水量とGSMaP_V04でのGMIによる降水量の比較

図1 2015年1月平均値におけるGSMaP V03でのGMIによる降水量とGSMaP_V04でのGMIによる降水量の比較

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