利用事例

2021.11.12(金)

「内湾モニタ」の公開について

気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)が観測した懸濁物質濃度及びクロロフィルa濃度の情報を公開する、「内湾モニタ」のページを公開しています。沿岸部は陸からの土砂流入などにより、魚介類の餌となる、プランクトンや海藻などの栄養になる栄養塩が豊富に存在するため、懸濁物質濃度及びクロロフィルa濃度のデータは多くの漁業者にとって有用な情報になりうると考えています。

図1 内湾モニタTOPページ
図2 内湾モニタTOPページ 最新画像一覧

内湾モニタのTOPページ(図1,2)へは以下よりアクセス頂けます。
https://www.eorc.jaxa.jp/JASMES/Ibay/index.html

各エリアの最新画像以外をご覧になりたい場合は、内湾モニタTOPページの最新画像に掲載されている各エリアの画像をクリックすることで詳細ページに遷移します。
例)①仙台湾/石巻湾/松島湾の遷移先URL
https://www.eorc.jaxa.jp/JASMES/Ibay/monitor.html?area=Miyagi

内湾モニタでは「しきさい」が日本国内の以下10箇所の内湾を観測して得た懸濁物質濃度とクロロフィルa濃度の情報を公開しています。
①仙台湾/石巻湾/松島湾、②東京湾、③静岡、④伊勢湾、⑤若狭湾、⑥大阪湾/播磨灘、⑦島根沖、⑧瀬戸内、⑨九州東部、⑩九州西部

2019年10月6日に発生し12日に日本に上陸した台風、令和元年東日本台風(台風19号)は、静岡県や関東地方、甲信越地方、東北地方などで記録的な大雨となり甚大な被害をもたらしました。
その際のデータを見ると、仙台湾/石巻湾/松島湾では10月10日及び10月13日に天候に恵まれデータが取得できていました。特に10月13日の懸濁物質濃度は河口付近で高い濃度となっており(図3参照)、3年半の「しきさい」による観測の中で最も高い値となっていました。(図4参照)

図3 仙台湾/石巻湾/松島湾の光学画像(左)、懸濁物質濃度(中央)、
クロロフィルa濃度(右)(2019年10月31日)
図4 仙台湾/石巻湾/松島湾の懸濁物質濃度の推移(2018年1月~2021年10月)

このようなデータや事例の蓄積により、台風による内湾の懸濁物質やクロロフィルaなどの物理量の変化について知見が広がることにより、環境の改善施策に活用されるだけではなく、将来的には漁場の予測や養殖場での給餌管理などに役立てられることを期待しています。

今後も継続してデータ提供を行う予定としておりますので、皆様にご活用頂けましたら幸いです。

内湾モニタの使用方法の詳細については、以下URLよりご覧いただけます。
https://www.eorc.jaxa.jp/JASMES/Ibay/doc/How_to_Use_Ibay_Monitor_v1.pdf
内湾モニタTOPページの「内湾モニタ概要」に記載の、
「使用方法の詳細は、こちらをご確認ください。」の
「こちら」をクリックすることでも上記の詳細ページに遷移します。

■「しきさい」に関する情報は「しきさいポータル」をご参照下さい。
■「しきさい」「内湾モニタ」に関するお問い合わせは以下までご連絡下さい。皆様からのご質問・ご要望等のフィードバックを頂きたくお願いします。
SHIKISAI*ml.jaxa.jp (*はアットマークに置き換えてください)

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