研究開発

2022.06.09(木)

データ提供サービス「JAXA Earth API」のプロトタイプ版を公開開始!

1. データ提供サービス「JAXA Earth API」

JAXA/EORCでは、多種多様なJAXA地球観測衛星画像データを使いやすい形で提供し、衛星データのより効率的・効果的な利用を推進するために、「JAXA Earth API」サービスのプロトタイプ版を開発してきました。「JAXA Earth API」を利用することで、ユーザーは衛星データのフォーマット差異等を意識せず、API本体やWebアプリを通して、より自由に、効率的に、データを取得・処理・可視化することが可能となります。今回、プロトタイプ版の公開準備が整いましたので公開を開始します[1]。
以下のバナーより、JAXA Earth APIポータルサイトにアクセスできます。

JAXA Earth APIは、データサイエンス等の分野で人気の高いPython言語版を公開します。ブラウザアプリ用のJavaScript言語版APIも開発中です。加えて、APIで使用するデータベース、及びWebアプリも合わせて公開いたします。
図1の通り、本API及びデータベースはデータ配信基盤的な発展ができる拡張性を有します。具体的には、さらなるデータベースの追加、APIを用いたWEBアプリ等による直接的なデータ利用等の拡張が可能です。

図1 JAXA Earth API, データベース構成 (ピンク色が今回の公開範囲)

1.1. JAXA Earth Data Explorer

データベースに格納された各種衛星データを、確認可能なブラウザアプリです[2]。以下のバナーより、JAXA Earth Data Explorerにアクセスできます。

図2のように、時系列を切り替えてデータを表示する機能、3D表示する機能等を実装しています。

図2 Data Explorerのイメージ

1.2. JAXA Earth API for Python

JAXA Earth API for Pythonを使うことで、ユーザーは衛星/センサ種別/解像度等の差異を意識せずに、効率的・効果的・自由に任意エリアの衛星データを取得・利用できます。API本体の入手や、詳しい仕様・機能については、APIリファレンス[3]をご覧ください。
以下のバナーより、JAXA Earth API for Pythonのインストールが可能です。

本APIは、図3に示すように、無料GISソフトであるQGISとのIF機能も有し、データを即時的に取得、表示することが可能です。

図3 API for Pythonの利用イメージ in QGIS

1.3. JAXA Earth Database

データベースには、先行公開(プロトタイプ)版として主に2021年のデータのみ搭載した状態で公開を行います。標高、地表面温度、植生指数、降水量、土地被覆分類図等の74種類のデータを整備しています。なお、データベースには、COG(※1)/STAC(※2)という世界標準の仕様に基づいたデータ及びメタデータを整備・格納しています。本データベース内のCOG/STAC仕様については、APIリファレンスページに詳細を記載しています。
過去アーカイブデータの拡充、最新データの随時格納等については、プロトタイプ版公開後のご利用状況を確認しながら順次実施していく予定です。

※1 … COG(Cloud Optimized GeoTIFF)とは、1ファイル中にタイル化された複数解像度のデータが格納されているTIFFファイルフォーマット形式。http range requestにより、必要最小限の通信量で必要なデータのみを取得することが可能です。
※2 … STAC (Spatio Temporal Asset Catalog)とは、衛星データ等の地理空間情報のメタデータやその保存場所を階層的に保存するファイル。機械判読可能なカタログ情報となるため、データの検索やアクセスの自動化が可能です。

2. データ提供サービス「JAXA Earth API」によるデータ提供方式の利点

従来のデータ配信方法におけるしきさい(GCOM-C)のデータ利用例を図4に示します。従来であれば、対象となるデータを検索によって探し出し、ftpサイト等よりファイル全体のダウンロードを行い、地図投影や工学値変換等のタスクを処置してようやく可視化が可能です。リモートセンシングの知識が必要となるため、利用できるのはごく一部のユーザーに限定されていました。
一方、本API(及びデータベース)を使用する場合は、ユーザーはAPIクエリに関心プロダクト、日付範囲、関心エリア等を入力するだけでプロダクトが特定され、関心バンドとその周辺エリア、関心解像度のデータのみを取得することができます。そのため、データ通信量節約による大幅な効率化、データ取得までの時間短縮が図れます。

図4 API及びデータベース利用によるデータ通信量の差異

3. 事務局・問い合わせ先

データ提供サービス「JAXA Earth API」に関する問い合わせや、成果発表のご連絡、その他お気づきの点等については以下の連絡先にメールをお願いいたします。開発継続のために、可能な範囲で利用事例等についてもご連絡いただけますと幸いです。


(JAXA Earth API事務局)

4. 利用方法および参考情報

[1] JAXA Earth APIデータ提供サービスポータルサイト
 https://data.earth.jaxa.jp
[2] JAXA Earth Data Explorer
 https://data.earth.jaxa.jp/app/explorer
[3] JAXA Earth API for Python API本体及びリファレンス
 https://data.earth.jaxa.jp/api/python
[4] JAXA Earth : Prototype of Earth Observation Data Distribution System and Application for Interdisciplinary Studies
 https://doi.org/10.36463/idw.2021.0622

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