利用研究

2019.04.10(水)

日本気象協会天気予報専門メディア「tenki.jp」における衛星全球降水マップ(GSMaP)実況・予報情報の公開

JAXAでは、全球降水観測計画(GPM)において、GPM主衛星や水循環変動観測衛星「しずく」など複数の人工衛星データを用いて、「衛星全球降水マップ(GSMaP)」という世界の降水分布データを作成して提供しています。GSMaPを表示するウェブサイトである「世界の雨分布リアルタイム」を用いると1時間ごとの現在の世界の雨を容易に閲覧することができ、気象・防災のみならず、農業や教育など様々な分野で利用が進んでいます。(詳しい利用事例はこちら

JAXAは日本気象協会と協力して、GSMaPを用いた予報情報の提供に向けて開発を行って参りました。2019年4月10日より、GSMaPによる降水実況および予報情報が、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」にて、「tenki.jp×JAXA 世界の雨雲の動き」と題した新サービスとして、提供が開始されました。(図1)。tenki.jpはWebサイト・アプリを含めた年間ページビュー数は約40億PV、PC・スマートフォン向けWebサイトの月間最大ページビューは約4.2億PV(2018年9月)等、非常に利用者の多い天気予報専門メディアです。

このコンテンツは、JAXAで開発したリアルタイム版GSMaPである”GSMaP_NOW“をベースに、本協力を通して日本気象協会が開発した3時間先までの1時間毎の降水予報情報を作成したものです。東アジア、南・東南アジア、オセアニア、ハワイの4つのエリアでの降水実況・予報情報がtenki.jpから確認できるようになります(図2)。

このような地域に旅行やビジネスなどの目的で渡航する方々にとっても、役立つことが期待されます。

また、tenki.jpから配信している気象ニュースの中でも、台風の関連情報は注目度の高いコンテンツです。日本から遠く離れた南海上の台風発生期・発達期における雨雲の様子も、GSMaPを用いるととらえることができるため、宇宙から衛星を用いて観測された降水情報が身近に感じられるきっかけとなることも期待されます。

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