利用研究

2014.05.20(火)

地球観測衛星データを利用した極域環境監視ウェブサイトを公開します

情報・システム研究機構国立極地研究所(以下、「国立極地研究所」)と独立行政法人宇宙航空研究開発機構(以下、「JAXA」)は、地球観測衛星データを利用した、南北極域の海氷密接度、海面水温及び積雪状況を研究者だけではなく、一般の方々に広く紹介することを目的として、準リアルタイム極域環境監視モニターウェブサイト(VISHOP:VIsualization Service of Horizontal scale Observations at Polar region)を公開します。

国立極地研究所とJAXAは、これまで、GRENE北極気候変動研究事業における海洋地球観測船「みらい」や南極地域観測隊への水循環変動観測衛星「しずく」の観測データ提供をはじめ、地球温暖化の影響が表れやすい南極・北極における科学研究での協力関係を築いてきました。

本ウェブサイトは、JAXAと国立極地研究所の間で締結された「地球観測衛星データの利用に関する」協定に基づいて準リアルタイムで提供される、水循環変動観測衛星「しずく」の観測データにより、南極・北極の海氷密接度、海面水温及び積雪深を可視化して合成画像他を作成し、公開するものです。同時に、準リアルタイムの南極・北極の環境監視画像だけでなく、JAXA提供による南極・北極の海氷面積数値情報を公開するとともに、2012年7月から公開された水循環変動観測衛星「しずく」の観測データが、時系列変化のアニメーションも含めて閲覧することが可能です。

本ウェブサイトは国立極地研究所が行っているGRENE北極気候変動研究事業においてデータ公開基盤として整備・開発した北極データアーカイブシステム(ADS)によるものです。

図: 準リアルタイム極域環境監視モニター(VISHOP:VIsualization Service of Horizontal scale Observations at Polar region)ウェブサイトトップページ

図: 準リアルタイム極域環境監視モニター(VISHOP:VIsualization Service of Horizontal scale Observations at Polar region)ウェブサイトトップページ

水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)

水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)

<GRENE北極気候変動研究事業>

文部科学省の大学発グリーン・イノベーション創出事業「グリーン・ネットワーク・オブ・エクセレンス」(GRENE)事業
北極気候変動分野で国立極地研究所が代表機関、海洋研究開発機構が参画機関として採択されたのが「急変する北極気候システム及びその全球的な影響の総合的解明」(北極気候変動研究事業)です。4つの戦略研究目標達成を目指し9つの課題を採択し、平成23年度から平成27年度まで事業を実施します。

本事業についての概要はホームページをご参照下さい。

<北極域データアーカイブシステム(ADS)>

GRENE北極気候変動研究事業では北極域で取得された観測データやモデルシミュレーション等のプロダクトを保全・管理し、地球科学コミュニティ内でそれらが円滑に利用できるための仕組みを構築しました。また同時に、多くの人々が多種多様な目的に応じて科学データを利用することが可能となる供用システムとしての運用を行っています。北極域データアーカイブシステム(ADS)の概要はホームページをご参照下さい。

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