GPMプロジェクトでは、地球観測衛星に搭載された降水レーダを利用した降水・水循環分野に関する地球科学研究・利用研究・校正検証を行っています。雨雪の3次元構造を観測するセンサを用いていることが特徴です。
水は大気、陸、海を通じて、地球上を移動しています。人間の日常生活に用いられる淡水資源の源としての「降水」は、地球の水循環を構成する重要な要素のひとつです。一方で、豪雨や台風による極端な降水は日常生活にとっての脅威となるため、防災の観点でも重要な研究分野となっています。また、利用研究分野では衛星全球降水マップ(GSMaP)の開発・公開を行っており、過去20年以上の1時間ごとの世界中の雨の分布に関する膨大なデータを整備しています。GSMaPは地上の雨の観測が少ない発展途上国や島国において重要な降水情報としても利用されています。
関連する主な人工衛星、センサの一覧
衛星名 | 主なセンサ | 観測期間 |
全球降水観測計画(GPM)主衛星 ※日本とアメリカなどによる共同ミッション |
二周波降水レーダ(DPR) GPMマイクロ波放射計(GMI) |
2014年~(運用中) |
熱帯降雨観測衛星(TRMM) ※日本とアメリカの共同ミッション |
降雨レーダ(PR) TRMMマイクロ波放射計(TMI) |
1997年~2015年 |