2025.12.2活動報告

CONSEOもくもくスクール2025 イベントレポート

 2025年10月29日(水)・30日(木)の2日間、衛星データを学ぶハンズオンセミナー「CONSEOもくもくスクール2025」を開催しました。本スクールは、日本橋で開催される宇宙ビジネスイベント「NIHONBASHI SPACE WEEK 2025」との連携企画として実施され、昨年に引き続き、企業や大学・研究機関、行政機関、そして衛星データに関心を持つ大学生など、幅広いバックグラウンドを持つ方々にご参加いただきました。
 今回のもくもくスクールでは、合成開口レーダー(SAR)衛星データをテーマに、初心者向けと経験者向けの2コースを開設し、それぞれのレベルに応じた実践的な演習を行いました。


■初心者向けコース(10月29日)
 初心者向けコースでは、株式会社GLODAL 代表取締役 宮﨑浩之氏を講師に迎え、SAR衛星データを初めて扱う方でも自ら利活用できることを目的としたプログラムを実施しました。
 導入ではまず、リモートセンシングの基礎、SAR衛星の仕組み、AIとの連携、衛星データを活用した事例やビジネス動向などについて講義を行いました。続く演習ではPythonを用い、ALOS-2データを用いた画像処理や差分解析を体験。ダムの冠水モニタリング、港湾ターミナルのコンテナ量変化、農業分野におけるオイルパーム農場の変化検出など、具体的な事例を通して衛星データの分析工程を学びました。さらに、衛星データをどのようにビジネスへの活用に結びつけていくことができるか、ソリューション発想法の講義を行いました。


■経験者向けコース(10月30日)
 2日目の経験者向けコースでは、山口大学 応用衛星リモートセンシング研究センター 教授/センター長の長井正彦氏を講師に迎え、二時期のALOS-2観測データからコヒーレンス画像を生成し、地表変化等の抽出する演習を行いました。
 演習では、ALOS-2による災害前後の画像をSNAPおよびQGISを用いて比較し、衛星データを段階的に解析しながら、被害状況を地図上に可視化し、現場で活用できるデータへと仕上げていくプロセスを学びました。長井氏からは、衛星データを用いた解析だけでなく、被災地での現場確認と照合が不可欠であることについても解説がありました。難易度の高い内容ながら、参加者の皆さまは熱心に取り組み、質疑応答でも活発な意見交換が行われました。

 2日間を通じて、参加者の皆様からは
「衛星データ解析を学べる機会はレアであるため、とても貴重だった」
「研修を受けたことでよりイメージがしやすくなり、業務に活かしていきたい」
「初心者でもさらに詳細なセミナーがあれば、今後またぜひ参加したい」
といった感想やご意見が寄せられ、有意義なスクールとなりました。改めて、参加いただきました皆様に心より感謝申し上げます。今後ともよろしくお願い申し上げます。