2025.09.12イベント

【参加者募集!】CONSEOもくもくスクール2025の開催(10月15日(水)17:00募集締切)

衛星地球観測コンソーシアム(CONSEO)では、昨年ご好評いただいた衛星データを学ぶ「CONSEOもくもくスクール」を、今年もNIHONBASHI SPACE WEEKと連携して10月に開催します。2025年は、合成開口レーダー(SAR)衛星データをテーマに、初心者向けと経験者向けの2コースで開講します!SAR衛星データの利活用手法を参加費無料で受講できる特別な機会です。奮ってご参加ください。

1. 日時 :

(1) 初心者向けコース「実例で学ぶSAR衛星データ利活用講座(インフラ管理、流通、農業)」
2025年10月29日(水)12:30-15:30

(2) 経験者向けコース「SARコヒーレンス解析入門 ― ALOS-2による能登半島のケーススタディ」
2025年10月30日(木)12:30-15:30

2. 場所:X NIHONBASHI TOWER

東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー7階
会場へのアクセスはこちら

3. 定員:各コース25名(定員を超えた場合は抽選とさせていただきます)

4. 申込:参加を希望される方は、以下から申し込みをしてください。(締切10月15日(水)17:00)

5. 受講条件

5.1 参加者要件(必要な技能・知識等)

(1) 初心者向けコース:
PC操作の一般的知識・技能(ファイル管理、アプリインストール等)を備えていること。Windowsを推奨しますがMac、Linuxでも対応します。

(2) 経験者向けコース:

  • ・ リモセンの基礎知識を有していること。
  • ・ GIS等ソフトウェア(QGIS、ArcGIS)の使用経験があること。

5.2 PCの用意:
以下スペックを満足するPCをご持参願います。

(1) 初心者向けコース:
RAMは16GB以上。(8GB※も可)、ストレージに20GB以上の空き、ANACONDA等のソフトウェアのインストールが可能。貸し出し用PCもありますが、数に限りがございます。

(2) 経験者向けコース:
RAMは32GB以上。(16GB※も可)、ストレージに20GB以上の空き、GIS等ソフトウェア(QGIS、ArcGIS)のインストールが可能。

(※) 講義中に動作しなくなった場合は、講師の操作画面をご覧いただく形で受講をお願いします。

5.3 衛星データ利用許諾書へのサイン:

本講習においてのみ無償で活用可能なALOS-2、4のSAR衛星データを使用して講習いただきます。使用にあたり「衛星データ利用許諾書」へのサインをお願いする予定です。

5.4 事後アンケートへの回答:

本講習の事後に、事務局からのアンケートへの協力をお願いする予定です。

6. 本講座開催の背景・経緯:

(1) 初心者向けコース:
近年の世界的な衛星データ利活用普及に対して、DX推進等を目的に衛星データを事業や業務に導入しようにも多岐に及ぶ技術的検討のため、初学者としてはじめるエンドユーザーには着手しづらい領域として取り残されています。本講座は、初学者でも明日から衛星データを使い倒すことを目標とし、代表的な利活用方法を事例とした実習を通じて衛星データの特長と制約を理解することで、学習者が自らソリューションを創造できる知識と技能を授けることを目的とします。
本講座では、「だいち4号」(ALOS-4)をはじめ展開・普及が期待される合成開口レーダー(SAR)衛星データを実践的に扱うための事例を題材とします。分野としてはインフラ管理(八ッ場ダム冠水モニタリング)、流通(ターミナル港モニタリング)、農業(国外オイルパーム農場モニタリング)における利活用方法を学習します。

(2) 経験者向けコース:
SAR衛星データは防災、インフラ管理、環境モニタリングなど幅広い分野で活用されており、特に災害後の被災状況把握や地表変化検出において重要な役割を果たしています。本講座は、基礎的なSARデータの特性を理解している経験者を対象に、オープンソフトを用いて実際に解析を行うハンズオン形式で実施します。題材として能登半島地震を取り上げ、二時期のALOS-2観測データからコヒーレンス画像を生成し、被災状況や地表変化の抽出を行います。また解析における課題や活用方法についても、学習します。本講座は学習者が自らの業務・研究等においてSARデータをより高度に活用できるよう、コヒーレンス解析の手順・応用・留意点をGISソフト上で実践的に身につけることを狙いとします。

7. 講座内容:

(1)初心者向けコース:
SAR衛星データ導入講義(50分)
1. 衛星リモートセンシングとは
2. 合成開口レーダー(SAR)とは
3. 人工知能(AI)との連携
4. 衛星データ利活用の事例
5. 衛星データビジネスの動向

休憩(10分)

SAR衛星データ分析演習
6. ダムの冠水状況を推定する(30分)
7. ターミナル港における車両出荷状況を推定する(30分)

休憩(10分)

8. オイルパーム農場の拡大を検出する(30分)

ソリューション発想法演習(20分)
9. フレームワークの解説・実践
10. 本講座終了後のフォローアップについて

(2)経験者向けコース:
1. 導入:講座の目的と全体スケジュール(5分)
2. SAR・ALOS-2データの基礎復習SAR原理ALOS-2の特徴コヒーレンス解析の概要(10分)
3. GISソフトの操作準備データ読み込み確認基本操作(5分)
4. コヒーレンス解析ハンズオン①二時期データからコヒーレンス画像を生成(40分)

休憩(10分)

5. コヒーレンス解析ハンズオン②被災範囲や変化の抽出色分け表示等(40分)

休憩(10分)

6. コヒーレンス解析ハンズオン③GISによる活用、解析上の課題等(40分)
7. まとめ・Q&A・講座の振返り(20分)

8. 本講座の対象者とアウトカム:

(1)初心者向けコース:

(ア) 対象者

  • ・ 衛星データ利活用に関心があるが、何をどのようにすれば良いか見当がつかない方
  • ・ 衛星データ利活用の経験は幾分かあるが、SAR衛星データに馴染みのない方
  • ・ そのほか、業務DX推進を担当される方、データ解析業務を担当される方、研究者・学生の方等、幅広く募集いたします。

(イ) アウトカム

  • ・ 日頃のデータ解析にて衛星データを使うアイデアを着想したら直ぐに試行できる
  • ・ SARを含めた衛星データの特長と制約を理解し、業務利用に向けた検討に着手できる
  • ・ 業務課題における衛星データの特長と制約を分析でき、技術仕様の理解を専門家と共有できる
  • ・ 以上のような日常業務の変化を積み重ねることでイノベーションを創発する土台ができる

(2)経験者向け向けコース:

(ア) 対象者

  • ・ 基礎的なSARデータやGIS操作の知識があり、実務・研究で高度な解析手法を学びたい方
  • ・ SARデータを用いたコヒーレンス解析・干渉SAR解析に関心がある方
  • ・ 災害モニタリング、地殻変動解析、インフラ管理等でSAR解析を業務に活かしたい方
  • ・ データ解析や地理情報分析に従事し、既存業務の高度化・応用を目指す学生・技術者

(イ) アウトカム

  • ・ SARデータの特徴を応用的に理解し、コヒーレンス解析をGISソフト上で自ら解析を実施できる
  • ・ 解析上の課題を踏まえ、解析結果を正しく解釈できる
  • ・ 解析手法の適用範囲や制約を理解し、業務や研究課題に応じたSARデータ活用の戦略を立案できる
  • ・ 高度な解析スキルを活かし、社内外の専門家と技術的内容を共有・議論できる経験者として、SARデータを利用した研究や事業創出の基盤を構築できる

9. 講師

(1) 初心者向けコース
講師:宮﨑浩之先生 株式会社GLODAL 代表取締役

2006年慶應義塾大学環境情報学部卒業、2008年東京大学大学院新領域創成科学研究科修士(環境学)修了、2011年同研究科博士(環境学)修了。
2010年4月より東京大学空間情報科学研究センターにて日本学術振興会特別研究員、2012年4月より東京大学地球観測データ統融合連携研究機構・特任研究員、2016年4月より東京大学空間情報科学研究センター・特任助教。2012年1月~2015年3月にアジア開発銀行本部(フィリピン)に出向し、国際開発協力における地理空間情報技術の利活用と利用促進に従事。
2016年8月よりアジア工科大学院(タイ)・客員助教。研究分野は、衛星リモートセンシングによる社会経済モニタリング・モデリング、開発課題や国際協力プロジェクト等への応用。2020年8月に株式会社GLODAL技術顧問に就任、2021年6月に同社代表取締役に就任、2023年6月より国際連合開発機関(UNDP)Geospatial Technology Advisor、宇宙利用・G空間・AI・IoTに関する研究開発事業と人材育成事業を国内外に展開している。

(2) 経験者向けコース
講師:長井正彦先生 山口大学 応用衛星リモートセンシング研究センター 教授/センター長

2005年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。
東京大学特任助教を経て、2010年より宇宙航空研究開発機構(JAXA)の主任研究員としてアジアの防災監視プロジェクトの解析コーディネータとしてタイ・バンコクのアジア工科大学院に勤務。
2011年の東日本大震災時の国際災害チャータのプロジェクトマネージャー。
東京大学特任准教授を経て、2016年に山口大学大学院創成科学研究科に着任。2020年4月から現職。2021年にアジア工科大学院と山口大学のスタートアップとして、株式会社New Space Intelligenceを起業。
専門は、宇宙利用工学、空間情報工学。

10. スケジュール(予定)

10月15日(水) 17:00 募集締切
10月20日(月) 応募結果のご連絡
10月24日(金) 衛星データ利用許諾書 提出期限
10月24日(金) 教材・データのダウンロードサイトのご連絡
10月29日(水)、30日(木) もくもくスクール開講

以上