2023年夏、日本は災害級とも言われる猛暑となり、世界の平均気温も7月に観測史上最高を記録するなど、特別な夏になりました。これは地球規模で進む温暖化、気候変動の影響が大きいと考えられています。
気候変動2023特設サイトでは、人工衛星で観測した気候変動に関係する地球の今の状態や過去からの変化を3回の記事で紹介します。第1回「海面水温の上昇とエルニーニョ現象」に続き、第2回は「南極域の冬季海氷面積が最小記録を更新」、第3回は「森林火災と地球環境」です。
2023.12.25更新
2023年夏、日本は災害級とも言われる猛暑となり、世界の平均気温も7月に観測史上最高を記録するなど、特別な夏になりました。これは地球規模で進む温暖化、気候変動の影響が大きいと考えられています。
気候変動2023特設サイトでは、人工衛星で観測した気候変動に関係する地球の今の状態や過去からの変化を3回の記事で紹介します。第1回「海面水温の上昇とエルニーニョ現象」に続き、第2回は「南極域の冬季海氷面積が最小記録を更新」、第3回は「森林火災と地球環境」です。
2023.12.25更新
大気や陸に比べて海は熱しにくく冷めにくい、地球温暖化によって増加した熱の貯蔵庫としての機能があります。そんな海の水温も徐々に高温化が進み、2023年3月から記録的な高温が観測されています。加えて、日本近海では世界の平均よりも水温の上昇率が高くなっており、第1回はそれら海水温の上昇について紹介します。また、猛暑ほどの注目とはなっていませんが、今年は特に大規模なエルニーニョ現象も発生しており、その様子も衛星観測情報を基に解説します。
JAXAの地球観測衛星が観測した最新のデータです。毎日自動で更新されます。
最新観測データは次のサイトでも利用可能です。
JAXAでは北極域、南極域の海氷面積の変化を地球観測衛星で継続的に観測しています。これらの海氷は地球温暖化の影響を最も受けやすいものの1つです。近年、北極域の海氷面積が減少を続けているほか、南極域では2023年2月に海氷面積が観測史上最小値を更新し、その後も海氷域の拡大が停滞しています。南極域の海氷面積は例年9月頃に拡大のピークを向かえるため、今年の最新情報をお伝えします。
近年は勢力が強い熱波が多く発生しています。これによる高温化や乾燥により、世界各地で森林火災が多発しやすくなると考えられています。森林は代表的な温室効果ガスである二酸化炭素を吸収・蓄積する働きがありますが、森林火災は二酸化炭素を放出させ、森林自体を焼失させてしまいます。その一方で火災後の森林再生による二酸化炭素の吸収・蓄積や、火災で発生するエアロゾル(空気中の微粒子)が太陽光を遮る作用もあり、これらが複雑に作用します。 第3回では熱波や森林火災と関係する人工衛星の観測と、気候変動の把握や予測のための研究活動について紹介します。
私たちが生活し、将来の世代へ引き継いでいく地球について、今起きている状況や過去からの変化を知り、私たちができることを考える。地球観測によって得られた情報を、行動するきっかけにできればと考えています。
関連の情報やページへのリンク等もこの特集ページでご紹介する予定です。
JAXA第一宇宙技術部門
お問合せ先
earth*ml.jaxa.jp
(*はアットマークに置き換えてください)
第3回 陸:「森林火災と地球環境」を掲載しました。
第2回 海氷:「南極域の冬季海氷面積が最小記録を更新」を掲載しました。
第1回 海洋:「海面水温の上昇とエルニーニョ現象」で2023年8月の海水温情報速報を追記しました(8月も高温が継続)。また、最新観測データを追加しました。
サイトを公開し、第1回 海洋:「海面水温の上昇とエルニーニョ現象」を掲載しました。